プロバイオティクスとは
プロバイオティクスとは
21世紀は、病気にかかってから治すのではなく、病気にならないように予防すること(予防医学)が重要視される時代です。最近では、乳酸菌の健康を保つ効果が「プロバイオティクス効果」として注目されています。乳酸菌やビフィズス菌は代表的なプロバイオティクスであり、
発酵乳や乳酸菌飲料は、私たちが最も手軽にプロバイオティクスを摂取できる食品です。
「プロバイオティクス」とは、ヒトに有益な作用をもたらす微生物を表す概念で、1989年にイギリスの微生物学者であるフラーにより提唱された「腸内フローラのバランスを改善することによりヒトに有益な作用をもたらす生きた微生物」という定義が広く受け入れられています。また、FAO/WHO*では「十分量を摂取したときに宿主に有益な効果を与える生きた微生物」と定義しています。
従来、「プロバイオティクス」は乳酸菌などの有用菌を表す学術的な用語として用いられてきましたが、現在では有用菌を利用した様々な食品の表示に使用されるようになってきており、「プロバイオティクス」を食品に表示する場合の何らかの取り決めが今後つくられる可能性もあります。
*FAO:国連食糧農業機関、WHO:世界保健機関
プロバイオティクスの健康効果
~生きた乳酸菌がおなかの健康を守ります~
発酵乳や乳酸菌飲料(生菌)に含まれる乳酸菌(乳酸桿菌、乳酸球菌、ビフィズス菌)が、生きたまま腸に到達し、多量の有機酸(乳酸、酢酸)を作ります。この有機酸によって有害菌の増殖が抑えられ、腸内腐敗の防止、腸内菌叢の正常化につながります。また、この有機酸は、腸管の運動を活発にするので、栄養素の消化・吸収が向上します。さらに、乳酸菌の中には、腸内で作られた有害物質を吸着したり、また、免疫機能を高めるなどの働きがあることが最近の研究で明らかにされています。